野生のニホンザルは決しておとなしい動物ではありません。攻撃のための牙は鋭い

SNSフォローボタン

フォローする

もうあの地を離れて早いもので15年が経ちました。私も59歳になり、あの土地での出来事を懐かしむ年齢になったようです。あの地とは宮崎県の最北部の山間部です。仕事の関係で3年間だけ住みました。小学校に勤務していました。

清らかな子供たちとの3年間は私にとって宝です。30人ほどの児童が通う小学校でした。児童の起こす事件と言えば、誰かが牛乳を裏山に捨てたとか、小石を登校中に女の子のランドセルに入れるなど、そのようなことがほとんどで、とても平和な日々だったように思います。児童は歩いて急な坂道を下り谷を流れる渓流にかかった橋を渡り、登下校します。一番距離の長い児童は8キロを長時間歩いて登下校していました。

豊かな自然の中で人も動物も生きていました。赴任初日はメスのキジが道路わきから出迎えてくれました。離合できない道路を夜通ると、イノシシに会えました。ガードレールの上のふちにはフクロウが止まりました。困ったのはサルです。(管理人注:「離合できない道路」すれ違いのできない道のことで九州地方の方言らしい)

ある日の下校時でした。坂を下る児童の前の坂道に3頭の野生の日本ザルが現れました。下校指導の時でしたので私は走って先頭に行き、サルに向かって大声で怒鳴りました。動物園のサルとは似ても似つかないほど獰猛でした。先頭のサルが口を開け、威嚇してきました。

普段からこの学校の教師たちが話していたことを思い出しました。サルに出会ったら目を合わせるな、棒を持て、石を投げろでした。サルたちは決して大きいサルではありませんでした。私は石を拾いました。サルは警戒した姿勢を見せました。思い切り投げつけました。

児童を守る義務があるからです。命中はしませんでしたがサルは体の向きを変え、坂の下の方へ移動しまたこちらを向き威嚇しました。私はまた石を投げつけました。何度も何度も投げつけました。さすがに身の危険を察したのでしょう。サルたちは走って茂みの中へ逃げ去ったのです。

野生のニホンザルは決しておとなしい動物ではありません。攻撃のための牙は鋭いものです。専門的なことは分かりませんが、季節による食べ物の量や、繁殖期との関係、子育ての時期との関係など、サルが攻撃的な時期があるのではないかと思います。

私は同僚が常々言っていたことを実践したのですが、たまたまうまくいっただけかもしれないのです。実際に時として狂暴になる野生動物が生息する場所で、児童などに接する教員等は、より専門的な生態や攻撃性をよく知る専門家の研修を受ける機会を設けるべきだと思います。何かあっては遅いのですから。

スポンサーリンク
レクタングル大
レクタングル大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする