ゴキブリの最高移動速度は秒速150cm。

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電子機器メーカー勤務の25歳、男性です。あれは数年前のある夏の日、いつものようにお風呂に入ろうとした時でした。もちろんお風呂に入るので服は着ていません。よりによってそんな時にゴキブリに遭遇してしまったのです。ゴキブリといえば、家の中では生ごみの周辺や、汚い部屋などに多く現れるというイメージがります。しかし、お風呂も人間の皮脂や垢など、彼らにとっては居心地がいいのかもしれません。

でも実際そんなことを気にして毎回お風呂に入る人は誰も居ないでしょう。そう、僕は一番無防備な格好でそれに遭遇してしまいました。そのゴキブリは2~3cm、幸いにも一匹の単独行動でした。しかし、一番の問題はゴキブリが天井にへばりついていることでした。つまり、彼の攻撃範囲は、僕の頭の天辺からつま先まで。そう考えるだけで、背筋に悪寒が走ります。

この状態での選択肢は2つだと考えました。1つは、このまま一旦殺虫剤を取りにこの場を離れること。しかし、この場合、お風呂を離れている間に彼を見失い、行方不明のまま風呂を浴びるという非常に恐ろしい状況に陥りかねません。それは避けたいので第2の考えを実行しました。その考えとは、プラスチック製の風呂桶でとりあえずゴキブリを覆い、その後、また手段を考えるという方法です。

風呂桶の半径は約15cm、ゴキブリの最高移動速度は秒速150cm。つまり、ゴキブリに「桶で覆うぞ。」と悟られてから、0.1秒以内に覆わないと桶の中には納まりません。もちろん現場でそんなことは考えてはいませんが、いまこうして考えると結構ぎりぎりだったなぁ、と感慨深くなりました。そんなこんなで、元卓球部の瞬発力を活かして無事ゴキブリを捕獲した僕は、これもまた元卓球部の判断力と高身長と長いリーチを活かして、瞬時にお風呂用洗剤のバスマジックリンに手を伸ばしました。

そして、風呂桶をスライドさせ、天井からゴキブリを引きはがしたのち、その桶にたっぷりと泡の状態で洗剤をホイップしました。すると効果がてきめんだったのか、ゴキブリは全力で風呂桶の中をものすごい勢いで暴れまわりました。その時の手に伝わるコツッコツッという振動は今でも鮮烈に覚えています。

しかし、さすがのゴキブリも2~3秒でおとなしくなり、無事退治することができました。結構興奮していたので、その後どう処理して、どんな気持ちでお風呂に入ったのかを覚えていませんが、もし洗剤で殺せなかった場合を考えるとヒヤっとします。本当にゴキブリはどこに現れるかわかりません。

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